リーガルオペレーションズ研究所 定例会(第2回)開催の報告
2025年5月9日、リーガルオペレーションズ研究所の定例会が開催されました。今回の定例会では、世界規模のコーポレート・カウンセル(企業内弁護士)の協会であるACC(Association of Corporate Counsel)が2020年に策定した「Maturity Model 2.0」*についての理解を深めるとともに、日本企業や日本市場において参考となる点・適用における課題について議論しました。「Maturity Model 2.0」は、「チェンジマネジメントとコミュニケーション」「契約管理」など企業法務に必要と考えられる14の主要機能・分野で構成されており、項目ごとに「初期段階(Early Stage)」「中間段階(Intermediate Stage)」「先進段階(AdvancedStage)」という3つの成熟度レベルが設定されています。
定例会では、グローバルモデルと日本企業における法務業務の違いを踏まえて各機能の意義や優先順位について多様な意見が交わされました。予算や人的リソースの違いに加え、日本企業特有の業務プロセスや他部門との連携のあり方をふまえ、戦略の有無がオペレーションの活性化に与える影響や、具体的な取り組みの着手点についても熱心な意見交換が行われました。
今回の定例会は、日本企業におけるリーガルオペレーションズの成熟度向上に向けた課題を共有し、今後の具体的なアクションプランを検討する上で貴重な機会となりました。
引き続き、リーガルオペレーションズの研究を通じて、企業法務の新たな価値創造と業務効率化に資するオペレーションモデルの構築を目指してまいります。
*「Maturity Model 2.0」:https://www.acc.com/maturity
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